月初めにリセットです
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『おはよう。飯ちゃんと食ってるか?』
俺は今日カレーなんだけど…三日目の。と続く文面。それを見て僕は、バッと布団を飛び出して階段を降りた。
「お、おおお母さん!」
「あら、おはようゆんちゃん。今日は早いわねぇ」
「おはよ。あのね、今日の夕飯って確か…」
「ああ、カレーが作ってあるわ。お母さん帰り遅くなるから、温めて食べてね」
それを聞いて、とても嬉しそうな表情をする息子。母親は不思議そうに裕太を見ながら首を傾けた。
「ゆんちゃんカレーそんなにすきだったかしら…?」
ポツリと呟いた母親に、今大好きになったんだ!と心の中で返し、裕太は支度を始めた。
「ゆーんー!」
「天ちゃんおはよ!」
「おう、はよー。なんか機嫌いいな」
「ふふー今日カレーなんだ」
「カレー?お前すきだったっけ」
「んーうん」
「なんか適当だな」
そう言って天里は呆れたように笑った。
学校へ来て、天里とちょっとしたことを話すのが日課だ。会話は一方が話してるだけではなく、互いに話して、聞いてというものだと思う。僕は…その、人見知りが激しくて、天里くんくらいしか話せる子がいない。だから天里くんとクラスが同じと知ったとき、とってもとっても嬉しかった。前、すごく寂しかったときがあったから…。
アキさんとメールをし始めたのはその頃だった。あの日、ぼんやりと窓を眺めていたら、天里くんがやってきて少し話をした。心配されてるの、情けないなぁ。なんて思っていた気がする。暫くすると予鈴が鳴って、教室へ帰る彼を見送った。僕はまた、ぼんやりと授業が始まるのを待った。
筆箱に手を入れると、カサリと何かに手があたった。何だろう、と目前へ持ってくると折り畳まれた紙の切れ端。
(こんなの入れたっけ…?)
不思議に思いつつ、紙を開いた。すると、英語に数字、記号の文字列――所謂めーるあどれすというものが書かれていた。そして右下に、"アキ"とも。
(え…?)
よく分からないものが自分の筆箱に入っていて、僕は混乱した。これは、僕の筆箱。こっちは、見知らぬ紙…。そうしてハテナマークを浮かべる僕に、「萩原!」という声。
バッと顔を挙げると先生とクラス中の視線。
「28ページ、音読な。」
それを聞いて慌てて立ち上がり、顔を真っ赤にしながら読み始めた。
天里くんと話しながら帰って、自分の部屋のベッドでゴロゴロする。昼に見つけた紙をじーっと見つめていた。
「アキって誰だろう…」
帰り道、天里くんに相談した。
『僕の筆箱にさ、紙が入ってて…』
『へぇ』
『メールアドレスが書かれてたんだよ』
『メアド?』
『うん』
『…あれか、文通しましょーみたいな。そんな感じじゃね』
『誰かもわかんない人と?』
『まぁ今じゃ結構そんなもんだろ。顔知らない奴とメールなんて』
『天ちゃんもしてるの?』
『まぁ、な…』
最後の答えが少し気になったけれど、皆は知らない人とメールをしているらしい。僕はしたことがないし、全然知らなかった。…友達、いないからかな。
『まあとりあえずメールしてみたら?』
『えーこわいよ…』
『大丈夫だって』
『間違えて入ってたのかもしれな…』
『してみなきゃわかんねーじゃん』
『でも、さー…』
『あーもう、ぐだぐだ言うなよ。してみろっつの』
天里くんは、メールしたらまた教えてくれ。と、僕にそれを送るよう促していた。結構投げ遣りで冷たい…。
ぼけーっと紙を見る。ゆっくりと起き上がって携帯を持った。そのまま、ばたんと布団に沈む。
(x…y…)
ポチポチ、紙を見ながら打っていく。不思議な感覚がした。知らない人とメールって、どんな感じだろう。アドレス帳の中身は、200人登録できる!なんて多すぎだ、と思うくらいにはすかすかで。女の人は母親だけ…うわーなんか僕って…とか余計なことも考えてしまった。
「んー…」
アドレスを打ち終わり、何て送ろうかと文面を考える。
(そもそも、アキさんって誰だ…?)
ポチポチ…ポチ
『アキさんですか?』
「…うーん」
それくらいしか浮かばない。というか、アキさんって人は僕を知っているんだろうか。でも、知らない人に名前を教えるのも憚れる。
(まぁ、いっか…)
こんにちは、と当たり障りのない挨拶だけ付け加え、ドキドキしながら送信をした。
このメールが僕の人生を大きく変化させるとは、まだ思いもしなかった。
『食べてます!僕も今日、カレーなんですよ(^O^)』
-----
や、やっとでけた。3日目のカレーを食べた日に書き始めたんですよ、たしか。
一週間くらいポチポチやってました。流れぐちゃぐちゃかも?
読み返すのが面倒&恥ずかしいあれです。
天里くん伏線みたいなの張ってあるぞ…おう
俺は今日カレーなんだけど…三日目の。と続く文面。それを見て僕は、バッと布団を飛び出して階段を降りた。
「お、おおお母さん!」
「あら、おはようゆんちゃん。今日は早いわねぇ」
「おはよ。あのね、今日の夕飯って確か…」
「ああ、カレーが作ってあるわ。お母さん帰り遅くなるから、温めて食べてね」
それを聞いて、とても嬉しそうな表情をする息子。母親は不思議そうに裕太を見ながら首を傾けた。
「ゆんちゃんカレーそんなにすきだったかしら…?」
ポツリと呟いた母親に、今大好きになったんだ!と心の中で返し、裕太は支度を始めた。
「ゆーんー!」
「天ちゃんおはよ!」
「おう、はよー。なんか機嫌いいな」
「ふふー今日カレーなんだ」
「カレー?お前すきだったっけ」
「んーうん」
「なんか適当だな」
そう言って天里は呆れたように笑った。
学校へ来て、天里とちょっとしたことを話すのが日課だ。会話は一方が話してるだけではなく、互いに話して、聞いてというものだと思う。僕は…その、人見知りが激しくて、天里くんくらいしか話せる子がいない。だから天里くんとクラスが同じと知ったとき、とってもとっても嬉しかった。前、すごく寂しかったときがあったから…。
アキさんとメールをし始めたのはその頃だった。あの日、ぼんやりと窓を眺めていたら、天里くんがやってきて少し話をした。心配されてるの、情けないなぁ。なんて思っていた気がする。暫くすると予鈴が鳴って、教室へ帰る彼を見送った。僕はまた、ぼんやりと授業が始まるのを待った。
筆箱に手を入れると、カサリと何かに手があたった。何だろう、と目前へ持ってくると折り畳まれた紙の切れ端。
(こんなの入れたっけ…?)
不思議に思いつつ、紙を開いた。すると、英語に数字、記号の文字列――所謂めーるあどれすというものが書かれていた。そして右下に、"アキ"とも。
(え…?)
よく分からないものが自分の筆箱に入っていて、僕は混乱した。これは、僕の筆箱。こっちは、見知らぬ紙…。そうしてハテナマークを浮かべる僕に、「萩原!」という声。
バッと顔を挙げると先生とクラス中の視線。
「28ページ、音読な。」
それを聞いて慌てて立ち上がり、顔を真っ赤にしながら読み始めた。
天里くんと話しながら帰って、自分の部屋のベッドでゴロゴロする。昼に見つけた紙をじーっと見つめていた。
「アキって誰だろう…」
帰り道、天里くんに相談した。
『僕の筆箱にさ、紙が入ってて…』
『へぇ』
『メールアドレスが書かれてたんだよ』
『メアド?』
『うん』
『…あれか、文通しましょーみたいな。そんな感じじゃね』
『誰かもわかんない人と?』
『まぁ今じゃ結構そんなもんだろ。顔知らない奴とメールなんて』
『天ちゃんもしてるの?』
『まぁ、な…』
最後の答えが少し気になったけれど、皆は知らない人とメールをしているらしい。僕はしたことがないし、全然知らなかった。…友達、いないからかな。
『まあとりあえずメールしてみたら?』
『えーこわいよ…』
『大丈夫だって』
『間違えて入ってたのかもしれな…』
『してみなきゃわかんねーじゃん』
『でも、さー…』
『あーもう、ぐだぐだ言うなよ。してみろっつの』
天里くんは、メールしたらまた教えてくれ。と、僕にそれを送るよう促していた。結構投げ遣りで冷たい…。
ぼけーっと紙を見る。ゆっくりと起き上がって携帯を持った。そのまま、ばたんと布団に沈む。
(x…y…)
ポチポチ、紙を見ながら打っていく。不思議な感覚がした。知らない人とメールって、どんな感じだろう。アドレス帳の中身は、200人登録できる!なんて多すぎだ、と思うくらいにはすかすかで。女の人は母親だけ…うわーなんか僕って…とか余計なことも考えてしまった。
「んー…」
アドレスを打ち終わり、何て送ろうかと文面を考える。
(そもそも、アキさんって誰だ…?)
ポチポチ…ポチ
『アキさんですか?』
「…うーん」
それくらいしか浮かばない。というか、アキさんって人は僕を知っているんだろうか。でも、知らない人に名前を教えるのも憚れる。
(まぁ、いっか…)
こんにちは、と当たり障りのない挨拶だけ付け加え、ドキドキしながら送信をした。
このメールが僕の人生を大きく変化させるとは、まだ思いもしなかった。
『食べてます!僕も今日、カレーなんですよ(^O^)』
-----
や、やっとでけた。3日目のカレーを食べた日に書き始めたんですよ、たしか。
一週間くらいポチポチやってました。流れぐちゃぐちゃかも?
読み返すのが面倒&恥ずかしいあれです。
天里くん伏線みたいなの張ってあるぞ…おう
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